
放射線科では、診療放射線技師が一般撮影、透視、CT、MRIなどの検査業務を行っています。 平成25年6月に最新鋭のマルチスライスCT(東芝Aquilion PRIME、80列160スライス)、MRI装置(東芝Vantage Titan1.5T)を導入しました。今までの装置に比べ短時間で高精細の画像が撮影でき、CTでは新たに心臓、大腸の検査も可能となりました。同時にPACS(画像保存通信システム)の運用も始まり、一部で高精細モニタによる診断も行っています。ハード面のみでなく良質な画像を提供するため各種研修会に参加し、新しい知識・技術の向上に努めています。また、患者さまに安全かつ安心して検査を受けていただけるよう心がけています。
透視検査は、人体を透過したX線をTVモニタで観察しながら撮影します。主としてバリウムを使用した胃や大腸の消化管検査を行っています。
胃がん検診専門技師 高瀬
胃がんX線検診読影部門B資格 高瀬
CT検査では、体の輪切りの画像を撮影します。
この装置では、管球1回転(0.35秒)で同時に160スライスの断面を撮像することができます。胸部では約2秒で撮影が終わります。
また、骨・血管・心臓・大腸などの三次元画像も画像処理によって構築でき、診断に役立てています。
脂肪には内臓脂肪と皮下脂肪があり、内臓脂肪の過剰な蓄積が糖尿病・高血圧・高脂血症などを招いて動脈硬化性疾患(心筋梗塞や脳梗塞)の危険性を高めます。このような状態をメタボリック症候群と呼びます。CT装置で得られた腹部の断層画像から内臓脂肪の面積を測定します。100c㎡以上が内臓脂肪型肥満といわれています。検査時間は5分程度です。
MRIは、大変強い磁場を利用した装置で全身の様々な断層画像を撮影することができます。
この装置は、開口型が71cmと広く従来の装置に比べて圧迫感を感じません。また検査中の大きな音についても軽減されています。
造影剤を使用せずに血管撮影を行うことも可能です。
VARADは、早期アルツハイマー型認知症の特徴的に見られる海馬傍回の萎縮の形態画像情報を解析し、診断支援情報に変換するシステムです。これによりMRI検査において目視では難しかった早期アルツハイマー型認知症の診断情報を提供することができます。
X線を用いて乳房撮影を行います。この装置により、乳がん特有のごく小さな石灰化像や、手では触れられない小さな乳がんを写し出すことができ、乳がんの早期発見に威力を発揮します。
また、乳がんだけでなく、乳腺症や嚢胞などの良性疾患の診断にも利用されます。当院では、女性技師が撮影いたします。
検診マンモグラフィー撮影診療放射線技師 佐藤
骨粗鬆症の予防と早期発見のために骨密度を測定します。得られた測定値は性別・年齢の標準値と比較します。
この装置は、DEXA法にて前腕骨で測定を行います。検査時間は15秒程です。
区分 | H22年度(件) | H23年度(件) | H24年度(件) |
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一般撮影 | 8485 | 8569 | 8478 |
透視 | 1443 | 1407 | 1360 |
CT | 4291 | 3873 | 3945 |
MRI | 1996 | 1593 | 1902 |
マンモグラフィー | 292 | 305 | 254 |
骨塩定量測定 | 597 | 587 | 426 |